WDR (西ドイツ放送)Quarks und co.
フクシマから一年
──事故の検証と「希望的観測」以外にない原子力エネルギー
これで、フクシマ1周年にあたりドイツで製作されたドキュメンタリー番組の字幕プロジェクトは一応終わりにしたい。これは、字幕をのせる技術を担当してくれている友人の希望で実現させたが、「新しい事実」は何もない代わり、チェルノブイリとの比較、また核のごみという途方もない副産物を生み出す原子力エネルギーには、「希望的観測」、つまり「いつか解決策が現れるだろう」「どうにかなるだろう」という無責任なあり方以外には何もないことをあらためてはっきりさせてくれる。それは日本だけではないのだ。
ランガ・ヨーゲシュヴァールというインド人の父を持つリュクセンブルク出身のキャスターは高感度抜群でドイツで有名だが、このクォークス…は物理を専攻し、科学ジャーナリストとして活躍してきた彼が、科学的な内容を誰にでも分かるように説明することで好かれ、とても視聴率の高い番組だ。だから、フクシマの細かい事実というよりは、全体の流れをつかむ、という程度に理解しなければならない。でも、この程度の「お茶の間向けフクシマの検証」が日本でも普通に放送されるようにならなければいけないはずだ。
(ゆう)
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